2021年12月6日月曜日

レナード彗星と対面できました

 レナード彗星(C/2021A1)がSNSに投稿されているので私も撮影したいと思っていましたが、北信濃の天候がよくなくてなかなか撮影できませんでした。12月3日早朝はSCWで快晴の予報でしたので近くの河川敷で撮影しました。

スカイメモRS、EOS7D(IR改造)にタムロン45mmF1.8 とEF100mmマクロF2.8をセットしての撮影でした。この日は彗星がM3球状星団近くにいてそのコラボが目玉でした。


まず彗星の位置を確認する意味で45mmレンズで撮影しました。アークトゥルスの上空のレナード彗星は7月のネオワイズ彗星より暗いのですがエメラルドグリーンが自己主張しているようでした。


次は100mmレンズの出番です。300mmくらいのレンズでと思ったのですが導入に手こずっていてはせっかくのチャンスを逃してしまうということで100mmにしました。100mmレンズでもいい位置に導入するには何回かトライして何とか思い通りの位置に導入できました。

20枚の画像をメトカーフコンポジット(彗星核基準コンポジット)した画像がこれです。彗星の下にM3球状星団が見えます。



最初の画像と最後の画像を合成しました。約20分間で結構移動していることがわかります。


等光度曲線を重ねてみました。

レナード彗星を撮影中、冬のダイヤモンドも撮影しました。たくさん撮影したので比較明合成しました。




2021年11月1日月曜日

秋の定番星雲・星団  その1 (M31 M45 二重星団)



10月も末になると秋の星座のパレードが始まります。カシオペア座が空高いところに移動してペガススの四辺形(秋の四辺形)がはっきりわかるようになりました。

この時期になると星雲や星団を撮影したくなります。先日自宅の駐車場にポータブル赤道儀をセットして追尾撮影をしました。今回は念のためにレンズ結露防止ヒーターを巻きました。結露なしで約3時間撮影できました。



機材::ケンコースカイメモRS EOS7D(ir改造) REDCAT51(250㎜ F/4.9)ISO3200

1分~2分露光 30枚程度をステライメージ9でコンポジット

まずレンズを向けたのがM31アンドロメダ大星雲です。M31は地球から250万光年という遠いところにある渦巻き銀河です。地球のある銀河もこんな形だと言われています。






次にレンズを向けたのはM45、おうし座の散開星団です。M45というより「すばる」といった方がなじみがありますが、別名プレアデス星団とも言います。星間の青白いガスがきれいなので天体写真を撮る人には人気です。



最後はペルセウス座の二重星団です。二つの散開星団が近接しています。暗い空だと肉眼でもぼんやりと存在がわかります。



今回撮影はうまくいきガイドもよくできたのですが・・・画像処理で壁にぶつかってしまいました。

いつもの処理・・

1 RAW画像をステライメージ9でコンポジット

2 ステライメージ9で軽くレベル補正しTIF形式で保存

3 2で保存した画像をStarNet++で星を消した画像(starless.tif)を保存

4 2の画像をPSccに読み込む

5 3で得られた画像を4にドラッグ&ドロップして位置を合わせる。

6 5でできたレイヤーを「差の絶対値」で重ねる。星雲部分が消えて星だけが残る。

7 6の画像を「画像を統合」する。

8 7でできた画像に3の画像(starless.tif)をドラッグ&ドロップする。

9 レイヤーが2枚できるのでstarless画像で星雲部分のみを補正し「スクリーン」あるいは「リニア加算」で結合させる。

10 9でできた画像を保存あるいは書き出しで保存する。

というような手順でしたが、StarNet++でできたstarless.tifをPSccにドラッグ&ドロップするとエラーがでて読み込めなくなってしまいました。フォトショップ2022にバージョンアップをした直後だったので前のバージョンにもどしてみましたがエラーで読み込めません。

しかたがないので

A 星マスクした画像をFlatAideで作ってstarless.tifの代わりに使う。

B StarNet++でできたstarless.tifをステライメージ9で読み込み、そのまま上書き保存したstarless.tifを使う。

C PSccのフィルター「明るさの最小値」で星マスク画像(らしきもの)を作りstarless.tifの代わりに使う。

結論!!ABCどの方法で作ったstarless.tifもPSccで読み込めました。フォトショップ2022ではStarNet++で作られたTIFファイルはエラーになるらしい。(少なくとも私のPCでは)




2021年10月28日木曜日

秋・・月夜のハイカイ

月齢20の月が東の空に輝く中、星空が広がっていたので10月26日の日付が変わる前に近くの河川敷で星空撮影を楽しみました。

月の光にも負けないでオリオン座やおうし座、すばるがきれいに見えました。





西の山際にはくちょう座が沈みかけ天の川がうっすらと見えます

木星も西に沈みかけています。

2021年10月21日木曜日

気が付けば一年ぶり・・・

このブログのことは気にはなっていたのですが、気が付けば一年間も投稿していませんでした。この一年間気軽の投稿でき反応も得られやすいFBなどのへの投稿が主でした。つまり面倒くさがり屋の私でした。

 さて・・一年ぶりの投稿は何にしようか。星関係・・それとも野鳥関係・・・迷うところですが今回は野鳥関係の内容でいきます。

 この一年間でフォトショップを使いこなせるまではいかないものの、画像補正や合成加工ができるようになりました。その中でも飛翔画像作成にフォトショップが威力を発揮できることを知って練習を兼ねて連射画像を合成する機会がたくさんありました。

 それまでは天体写真ソフトで比較明合成で飛翔連続画像を作っていたのですが、不自然さが残ってしまいます。フォトショップでは一括で画像をレイヤーに読み込んで、反転画像の野鳥部分をブラシで塗りつぶして最後に画像を統合します。この方法はYouTubeで覚えました。YouTubeにはフォトショップの使い方についてたくさんの動画がアップされていますので頼りになります。

 連続写真ばかりでなく動画も作れます!!特にフォトショップ(PSccサブスクリプション)は機能がどんどん追加されるので面白いです。


では、この一年間で作った野鳥の飛翔連続写真をご覧ください。












一年ぶりの投稿でした。
※参考にしたYouTube

【連続写真の作り方】野鳥の飛翔シーンの連写写真を合成する方法【簡単Photoshop】

https://www.youtube.com/watch?v=k9l00UAGWQQ&t=232s

2020年10月25日日曜日

志賀高原の星空 2020晩秋

 2020年も晩秋、先日は降雪があり横手山や渋峠では降雪もありました。志賀草津ルートの7通行止めの前、横手山渋峠までプチッと遠征をしてきました。

まず木戸池で湖面に映る紅葉と星空を撮影しました。

今年は火星の大接近で一際明るい火星が目を引きます。

紅葉と北の銀河

木戸池を後にして熊ノ湯から横手山まで一気に上りました。横手山に着くと三日月が沈む直前、急いで三脚を立てて南西の空を撮影しました。天の川も西に傾いてきています。天の川の東には明るい木星、その左上には土星が見えます。

沈む三日月と天の川

この場所では横手山へのルートのスカイレーターと北銀河もここならではの星空が撮れます。

宙へ続く歩道

この夜は遠く北アルプスの山並みも見えました。
北斗七星が西に大きく傾いています

次に向かったのは渋峠、国道最高地点の道標が立つ場所でした。夏のシーズンにはカメラが林立する場所ですがこの夜は車は止まっているものの撮影されている方はいませんでした。



長野県と群馬県をまたいで建っているホテルも星空にマッチします。

11月中にはオープン予定の渋峠スキー場にはシーズンを待つヒュッテ、リフトが・・




一つぐらいは流れ星を期待したのですが写ってはくれませんでした。12月のふたご座流星群に期待です。

2020年7月26日日曜日

やっと会えました、ネオワイズ彗星

肉眼で尾まで見えたヘールボップ彗星を当時単身赴任をしていた大岡村(現長野市大岡)撮影してから23年間、肉眼彗星が現れることを待ち望んでいました。肉眼彗星になるのではないかと期待されたアトラス彗星、レモン彗星は期待に応えてくれませんでした。
1997年4月 ヘールボップ彗星
今年発見されたネオワイズ彗星(C/2020 F3)は太陽に飲み込まれず、分裂もせず日本でもその勇姿を見ることができる状態になりました。が、あいにくの梅雨時、北信濃ではその姿に出会えるチャンスがなく、さらに北海道や東北、能登などから撮影の情報に接し、余計やきもきしていました。

そんな梅雨真っ最中の7月19日(日)には日本海側で撮影のチャンスがありそうなSCWの天気予報で上越方面への遠征も考えていましたが、前日志賀高原横手山ドライブイン駐車場で撮影できた情報もあり、急遽日本海側への遠征を取りやめ近間の志賀高原へプチ遠征をすることにしました。着いたときはガスの中でしたが、20時半頃すっと北西の空だけがあきネオワイズ彗星が見え始めました。

慌てて撮影したので水平が合っていませんが、記念のファーストライトです。

流れる雲に見え隠れしながらもネオワイズ彗星は肉眼でも尾まで見ることができました。双眼鏡で見るとダストテールまではっきりと見えました。



この夜一番の画像です。


雲海の上にはっきりと現れる時間帯もあり固定撮影に平行して100mmレンズでポータブル赤道儀追尾撮影もしました。
ダストテールの左には青白いイオンテールも見えます。立派な彗星です!!!

19日を最後に天候に恵まれず撮影もできません。23日に地球に最接近し遠ざかっていきましたが、光度はどんどん落ちて暗くなって行きます。19日に撮影できて幸運でした。
次にこのネオワイズ彗星が帰ってくるのは6800年後だそうです。とても生きていられません(笑)